こんにちは!
今日は私が日本で働いていた頃のお話をしたいと思います。
日本では主に麻酔科医、ちょっと内科医として働いており、毎日忙しくしていました。
皆さんの麻酔科医のイメージってどんな感じですか?
近頃は医療系ドラマが数多く放映されており、麻酔科医の認知度も上がってるような気がします。
ただ、外科医に比べると、麻酔科医ってちょっと地味な存在ですよね。
でも麻酔なしではそもそも手術はできないし、手術中に出血など予期せぬトラブルが起こった時に外科医が手術に集中できるように、患者さんのバイタル(血圧や心拍数など)を安定させるのが麻酔科医の仕事。
そんな縁の下の力持ち的な存在に憧れて、私は麻酔科医の道に進むことを決めました。
さて、それは10年近く前のある日の出来事です。
その日の手術を受ける患者さんは、医学部生の若い男の子(スポーツで腕か足を骨折していました)。
初めての手術なので、手術室入室時点でとっても緊張していました。
そういう時、麻酔科医は患者さんをリラックスさせるために、少しボーっとする麻酔薬を点滴から投与することがあります。
その時もその薬を投与し、患者さんはウトウトしだしました。
よし、本格的に眠らせようと身を乗り出したところ、その患者さんが「先生・・・」と一言。
「どうしましたー?」と聞くと、ウトウトしていたのにその時ハッキリと、
「麻酔科医って・・・儲かりますか?」
その患者さんは、次の瞬間には夢の世界へ旅立っていました。
・・・
麻酔をかけられて眠る直前、なにかモゴモゴとつぶやく患者さんは割といます。
でもそんな風にハッキリと、しかも麻酔科の仕事が儲かるかどうかなんて聞かれたのは初めてだったので、今でも鮮明に覚えています(笑)。
大抵患者さんはつぶやいたことを覚えていなくて、この患者さんも全く覚えていませんでした。
麻酔科医が儲かるかどうか、ずっと気になっていたんでしょうね(笑)。
麻酔薬によってタガが外れ、つい口に出したんだと思います。
その男の子は今、何科の先生になっているんでしょうね??
ちなみに麻酔科医が儲かるかどうかですが、それは人それぞれだと言葉を濁して、今日は終わりにしたいと思います!