こんにちは!
アメリカでお友達になった日本人のうち何人かは小さいお子さんのママなのですが、結構みんな口をそろえて言うのが「日本はアメリカに比べて子育てしにくい!」ということ。
ネットニュースなんかでそういうことは聞いたことがあるけれど、プー子は子供を持たないので正直実感したことがありませんでした。
日本とアメリカで何がそんなに違うんだろう。プー子は考えてみました。
ニューヨークで暮らしてみて思うのは、はっきり言ってバリアフリー化はそんなに進んでいないこと。
地下鉄構内にはエレベーターがごく一部の駅にしか備えられていないので、車椅子に乗る障害者やベビーカーを押す親にとっては地下鉄の改札口にたどり着くのにも一苦労だと思います。
実際、2歳のお子さんを持つお友達のママは「ベビーカーがあると地下鉄に乗りにくいから、地下鉄は使っていない」と言っていました。
また、自動ドアのあるお店やホテルはほとんどなく、ほぼ手動で開閉するドアか手動回転ドアです。
少なくとも都市部では日本の方がバリアフリー化が進んでおり、小さいお子さんのいる家庭にとって生活する上で不便はないんじゃないか、と単純に考えてしまいます。
でも小さいお子さんのいるお友達は「不便どうこうという問題じゃなく、アメリカでは人が子供に対して優しい」と言います。
確かに言われてみれば、ベビーカーを押すママが横断歩道を渡る時は必ず車は止まってくれるし、レストランなどで子供がぐずっても店員さんがあやしたりする光景を時々目にします。
地下鉄の改札口に通じる階段のところで、通りすがりの男性がベビーカーを一緒に下まで運ぶ姿はこれまで何度も見てきました。
お友達の一人は「一人で街を歩くのと子供を連れて歩くのでは、周りの人の対応が全然違う!」と言っていました。子供連れだと本当にみんな優しいのだとか。
アメリカでは社会全体が子供を大切にし、その存在を温かく迎え入れているような印象を受けます。
その点、日本はどうでしょうか。
以前、保育園などの開設計画が「園児の声がうるさい」といった苦情で延期や断念せざるを得ない事態になるというニュース(しかも複数)を耳にしました。
日本に住んでいる友達は乳児を連れてバスに乗った時、その子が泣き出すと後ろに座っていた中年の男性に降りる際に舌打ちをされて驚いたと言っていました。
もちろんそのような人はごく一部でしょうし、大多数の人は赤ちゃんや高齢者のような社会的弱者に対して親切でありたいと思っていると信じています。
でも多くのパパやママが「子育てしやすい!」と思えるような国にするには、設備だけではなく、心のバリアフリー化も必要になってくるのだと思います。
ここでプー子の大好きなインドの格言をご紹介します。
インドでは親はこう言って子供を育てるそうです。
あなたは人に迷惑をかけて生きているのだから、人のことも許してあげなさい
「人に迷惑をかけないようにしなさい」と教えられてきた日本人の私たち。
この格言を聞くと、なんだかホッとしませんか。
国が違えば価値観も変わり、それぞれ良い点悪い点があるけれど、社会的弱者に対して常に寛容である社会はみんなにとって生きやすいと思うのです。だって私たちはみんな赤ちゃんで生まれ、老いて死ぬのですから。
日米の子育て事情の話を聞いて、みんなが「お互い様」と思える優しい社会になればいいなあと願うプー子なのでした。