日本とアメリカの医療比較

ニューヨーク、意外にレトロな件

こんにちは!

今日は日米医療の違いで、面白いなあと思ったことを書きます。

日本では医師や看護師など医療スタッフ間でのやり取りは、基本的に院内ではPHS(ピーエイチエス、いわゆるピッチ)を使います。

簡易型携帯電話のことで、携帯電話に比べると近距離でしか通話できませんが、安価であること、電磁波が微弱のため医療機器に影響を与えにくいという理由などから、医療機関ではPHSが普及しています。

ふとした時に、アメリカでもそうなのかなあと疑問に思い、マンハッタンの病院で研修医をしている夫に尋ねてみました。

「アメリカでもPHS使ってるの??」

すると、なにやらゴソゴソ鞄を探る夫。

そして取り出したものは・・・!

・・・え、ナニコレ?

正直、最初見せられてもピンときませんでした(笑)。

そう、それはポケベル(英語ではPAGER ペイジャー)だったのです。

若い人はポケベルを触ったことがない人がほとんどでしょうね。

たぶんアラフォー世代のプー子がギリギリ、ポケベルを使っていた世代ではないでしょうか

(かく言う私も使ったことはありません)。

ポケベルとは小さな四角い端末で、各端末が電話番号を持っています。

連絡を取りたい時、その電話番号あてに、固定電話や公衆電話のダイヤルからボタンを押してメッセージを送ります。

そうすると、ディスプレイにメッセージが表示されるという仕組みなのですが。

ネックは、ポケベルはあくまで受信専用であるということ。

例えば、医師と看護師がPHSをお互い持っていれば、単にそのPHSの番号にかけて会話すれば済む話ですよね?

でもポケベルだと、まずは指示を受けたい看護師が病棟の固定電話から医師のポケベルにメッセージを送り、メッセージを受けた医師は固定電話を探して(あるいは私用の携帯電話から)、病棟の固定電話にかけ直す・・・といった流れになります。

つまりポケベルは、○○さんから連絡が来てるよー、という通知の役割しか果たしていないんですね。

メッセージの文字数が現在のメールのように制限がなければ、メッセージ上で用件を伝えることもできるのでしょうが、文字数はかなり限られています(たぶん15文字くらい?)

携帯やPHSに慣れている身としては、二度手間だなあ・・・と思いません?

アメリカは(夫の病院だけかもしれませんが)、変なところでアナログですよね。

ただ、最近は病棟によっては、医療スタッフ専用アプリでLINEのようにグループ内チャットするので、ポケベルの出番は少なくなってきているようです。

ポケベルからアプリなんて、急にIT化進みすぎでしょ!と思うプー子なのでした。

 

追記:

調べてみたら、PHSは2020年7月末でサービスが終了するようですね!

現在のスマホは電磁波に関しては医療機器にほとんど影響なく、しかも低価格のため、通話機能しかないPHSの需要が減っていることが理由のようです。

今後は日本の医療機関ではスマホ、あるいはいわゆるガラケーが主に使われるのでしょうか?

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