こんにちは!
ある日本でのオンライン調査によると、新型コロナが流行後、政府が風邪症状がある場合は自主隔離を要請していたにも関わらず、症状のある人の6割以上は出勤したという結果だったそうです。
他の国で同様の調査があったか分からないので比較はできませんが、個人的に日本は他国よりそういう人が多いんじゃないかなあと想像しています。
実際、マンハッタンの病院で研修医している夫いわく、コロナ流行後は病院の職員は風邪症状があれば強制的に1週間仕事を休む規則となっているそうです。
今回の調査結果を知って、思い出したことがありました。
それは約10年前、私がまだ研修医だった時。
ある朝起きると体がだるくて熱っぽく、冬だったこともあり、出勤した後に念のためインフルエンザ検査を行ったところ、やはり陽性。
仕事に穴を開けるのは本当に申し訳なかったのですが、病棟には免疫力の低下した患者さんも多くいるので、休ませていただく旨を当時の上司に伝えに行きました。
すると上司は立腹し、「なんで検査したの!?」と。
言われた時は「???」だったのですが、つまり上司の言いたいことは、インフルエンザと診断されてしまった以上、規則上解熱するまで休まないといけませんが(学校では「解熱後2日を経過するまで」となっていますね)、検査を受けずに風邪ということにすれば、たとえ休んでも体調が良くなれば解熱に関係なく復帰できるだろう、ということなんだと思います。
激務な職場だったので、研修医が一人でも欠けると大きな痛手だったんですね。
私がこのことを鮮明に覚えている理由は、当時強い違和感を覚えたから。
症状が良くなったとしてもウイルスを排出している可能性はあり、特に高齢者や免疫不全患者の多い病院ではそれは危険なこと。なのにどうしてそんなこと言うんだろう?と。
体調管理を怠ったことを非難されれば、まだ納得できたでしょう。
でも少なくとも当時はこういう風に考える人、たくさんいたと思います。
感染リスクより、マンパワー不足の回避を優先させる風潮。
風邪症状で休むなんて甘えてるとか、責任感がないという風に考える風潮。
風邪症状があっても働き続けた6割の人達は、そう思われるのが怖いから休めなかった人もいると思います。
今回の調査結果を聞いた時、10年前と人々の考え方は変わってないのかもしれないと感じました。
コロナによりたくさん悲しいことが起きましたが、このパンデミックをきっかけに皆が生きやすい社会に変わっていくといいなあ、と思うプー子なのでした。