日本とアメリカの医療比較

アメリカ、医療麻薬事情

 

こんにちは!

病院で処方される痛み止めの中には、モルヒネなどの麻薬成分が入った薬があります。

痛み止めとしてとても強力なので、日本ではがん患者さんの痛みを和らげるためによく処方されます。

ところがアメリカではそういった麻薬性鎮痛薬が非がん性の痛みに気軽に、かつ高用量処方される傾向があります(実際、夫は歯科治療後の痛み止めにパーコセットを処方されていました)。

それにより依存症となる人々が徐々に増加し、アメリカでは大きな社会問題となっています💀

複数の病院で麻薬性鎮痛薬を処方してもらおうとする「ドクターショッピング」も後を絶たないようです(その中には転売目的の人も)。

だからでしょう、NY州では病院間で麻薬処方歴を共有しており、一人の患者さんが必要以上に麻薬性鎮痛薬を処方されないようなシステムになっています。

ただ病院で手に入れられなかった依存症の人々が、今度はより安価なヘロインに手を出してしまうという悪循環に陥ってしまう話を夫から聞き、アメリカの闇は想像以上に深いなあと感じました😨

幸い日本では麻薬性鎮痛薬の処方に関して厳しい規定があり、これまでがん性の痛みにのみ適応となっていたので大きな問題になっていませんでした(麻薬性鎮痛薬をがん性の痛みに使う場合、依存形成はまれと言われています ※日本緩和医療学会HPより

でも今、非がん性の痛みに対しても適応が拡大しているので、アメリカの二の舞を演じないように、今後医師側が安易に麻薬性鎮痛薬を処方しないよう注意が必要になってくるでしょう。

夫の救急外来のエピソードをきっかけに、日本医療の未来を真面目に考えたプー子なのでした。

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