日本とアメリカの医療比較

ある日の救急外来での出来事

こんにちは!

救急外来というと救急車で運ばれてくる患者さんが来るところというイメージがあるかもしれませんが、歩いてくる患者さん(ウォークイン)もいます。

今日は夫の働くマンハッタンの病院での、あるウォークインの患者さんの話。

その日は夫の同僚の研修医が救急外来の担当でした。

ウォークインの患者さんが待っていると連絡があり診察室に向かうと、そこにはみすぼらしい身なりの髭もじゃのおじいさんが座ってました。

残念ながらNYにはホームレスの人が多く、そのおじいさんも恐らくホームレスと思われました。

「今日はどうされましたか?」と夫の同僚が尋ねると、なにやらゴニョゴニョと答えるおじいさん。

よく聞こえないので顔を近づけると、おじいさんは真剣な顔で

サンドイッチが食べたい・・・!!

・・・・・・・・

ここ病院なんですけどーーー!!! レストランじゃありませんー

・・・ってなりますよね?(笑)

でもそこはアメリカ、ただズッコケるだけではなく、きちんと診断のための診察や検査も検討します。

本人にあまり自覚症状がないパターンとして多いのは、「道端で倒れていた」とか「通りで訳の分からないことを言いながら暴れてた」などの理由でNYPD(今話題のニューヨーク警察)や救急隊員などに無理やり(?)連れてこられたパターン。

本人はあまり問題意識がないので、「もう帰りたい」とか「ご飯が食べたい」とか「服が欲しい(おむつが欲しいと言うことも)」とか色々言われます。

救急外来としては、一応、急を要するような疾患の除外をしないといけないので、感染症、薬物中毒(アルコール、その他の麻薬/マリファナ/コカインなどなど)、心筋梗塞、脳梗塞などの検査を提案するそうですが、、、

おじいさんは頑なに検査を拒否し、「サンドイッチが欲しいんじゃー!」の一点張り。

結局検査は行わず、病院内にあったサンドイッチを渡し、おじいさんは機嫌良く帰って行ったそうです。

そしてカルテには、「主訴:サンドイッチが食べたい」。

救急外来には本当に様々な患者さんが来ますが、病院をレストランと間違えた(かどうかは実際分かりませんが)珍しいケースをご紹介しました♪

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